犬と家とバツイチ

犬を育てています。人生と暮らしと結婚生活の弔いについて

メルカリでケンカしたはなし

ポイントの失効日が迫っていたので、適当に消耗品かつ使うであろうlightning充電ケーブルをメルカリでえいやっと購入した。

 

調べてみたら定価を大きく下回る模倣品がたくさん出ていて、なんだかもうそれでもいいかなとやや思いながらもやっぱり電化製品だし、念のため新品未開封、純正品を強調している割高なもの(それでも定価よりは2000円程度安かった)を選んで買った。業者っぽくなく、絵本なんかを出品しているような感じのいい人だった。

 

しかし届いてみると明らかに純正品ではない。たしかに箱は新品で未開封だったのだが、開口部分は普段の強力な接着剤ではなく、ぺりっと簡単に剥がれるようなもの。シリアルはたしかに印字されていたが、説明書はぺらぺらで、この2mケーブルが発売される前の2012年の内容。

 

あーあ、やっぱメルカリだもんな、と思った。模倣品の精巧さにも少し感心した。まぁ、リスクがあるものを表記を信じて購入判断したのは自分だし、しょうがない。

 

でも、とりあえず発見した者として売主に伝えてあげるべきだと思い、経緯を説明した。よかれと思ってのことでキャンセルの意図はないとも伝えたが、こちらも入手したものをそのまま出しただけだから特に対応はできかねるとの言い草にすこしむっとして、わかりました、買いますが表示と違うものが届いていますのでマイナス評価しますね、と言ってみた。そしたらこっちにも問題があったがあなたにも再確認せず無言購入したという点で責任があるのではないですか、そっちがマイナスならこっちもマイナスにしますとのことだったので、わたしはこの取引を完了させることに同意しているけれども、純正品と書かれているものに純正品なのはたしかですか?とは再確認していなかったけれども、それはマイナス相当の過失とはわたしは思わないし、品物の内容については原則的に売主の責任ではないでしょうか、マイナスが不当と思われるのならキャンセルしてご返品いたしますがいかがですか、とたたみかけた。こっちだって無言即購入を禁止していない人だという確認を、いちおうメルカリローカルルールに則ってチェックしたわけだし、表記は本当ですか?との確認に嘘ですと言うひとはいるまい。それに、本来ならば評価内容は評価者の自由なんだから、お互いどんな評価だろうと文句は言えないものだ

 

一夜明けた翌日、キャンセル申請が届いた。こちらの責任ですので返品は結構です。使うなり捨てるなりしてくださいとのことだった。同等の模倣品相場の倍額で買った、正規品の定価の6割くらいの価格の模倣品が無料で我が家に残ってしまった。あとから売主のプロフィールを見ると、こちらも気をつけるが気になる人はコメントをくださいとのルールが追加されていた。

 

昔ならもしかしたらちょっとラッキーとか思ったかもしれないけど、なんていうか、すごく後味が悪かった。たぶんその人に悪意はなくて、見分け方がわからなくて、クレーマーに当たったと思われたんだろう。このやりとりにかける時間が本当にもったいなかったし、こんな見ず知らずの人とケンカ?になるぐらいだったら普通にお店で定価で買えばよかった。綺麗に開封したのでまだ新品として売れますよ、送りましょうかと言おうかともすこし思ったけど、もうこれ以上時間を使うのはお互いに良くないと思ってその提案を受け入れた。それでこのことについてひとりで長文書いているわけなので更なる時間を使っているわけだけれど。

 

自分に非がないものをキャンセルしただけでややうしろめたくなるなんて、我ながら本当に日本で平和ボケしてる。あと数千円の買い物を軽視するなんて、大人になったもんだ。

 

そして結局その人は海外から個人輸入した精巧な模倣品を、以前と変わらない説明文で売り続けているけどね!善意悪意はわたしの知るよしもない。結局キャンセルはしてくれたわけだし、わたしはメルカリポリスでもなんでもないから、これ以上この模倣品の跋扈するメルカリ界でその人の不正を糾弾し続けようとも思わない。ただ、こんなかんじのやりとりがこれからも発生するかもしれないのによくやるな、めんどくさくないんだな、ってそう思った